関東平野が浮上したら、境界はどうなる?
このブログでは、土地や測量・登記にまつわる専門的な話題を中心に扱っていますが、
ときには日常の出来事や雑談を通して「士業ならではの視点」を交えたコラムも書いています。
今回は、妻の懐かしアニメ談義から飛び出した、ちょっとユーモラスなお話です。
妻の懐かしアニメ談義から
先日、妻が40年ぶりに映画『千年女王』をYouTubeで観て、懐かしそうに語っていました。
シンセサイザー奏者・喜多郎の音楽や、ニール・セダカ氏の娘デラ・セダカの主題歌に感動したそうですが──
一番強烈な記憶は、やはり 「関東平野が浮上する」 というシーンだったとのこと。
妻いわく、
「なんで関東!?せめて東日本くらいでしょ!」
──ファンも思わずズッコケる展開です。
測量士の頭に浮かんだもの
妻が笑っている横で、私は別のことを考えていました。
もし本当に関東平野が浮上したら……。
- 境界杭はどうなるのか?
- 元に戻った時に筆界はズレないのか?
- 地積測量図は全面やり直しではないか?
完全に「地積測量やり直し案件」です。
予算の帰属は誰に?
さらに問題は、測量費用を誰が負担するか。
- 国が責任を持って測り直すのか?
- 各県ごとの案件として処理するのか?
- それとも関東各県の知事が「ウチはウチでやる!」と押し付け合うのか?
考えれば考えるほど、宇宙浪漫のはずのシーンが「測量業界の特需案件」にしか見えなくなってきます。
結論:浪漫より境界
妻は「やっぱり松本零士ワールドは考えちゃダメ。感じなきゃ!」と言っていました。
しかし測量士である私には、どうしても「境界はどうなる!?」が先に来てしまいます。
これはもう職業病ですね。